<< 文章をもう少し追加 | LyXグラフィカルツアー | 数式 >>

さて、図を挿入してみましょう。ツールバーボタン(あるいはメニュー 挿入→フロート→図)を使えば、いわゆるフロートが挿入されます。
「図1」の後のボックスにキャプションを入力します。
今度は、キャプションの上にカーソルを移動してツールバーボタンを押し(メニューでは 挿入→画像)図を挿入します。すると画像ダイアログが表示されます。
そのファイルブラウザを使って、挿入したい画像ファイルを探します。LyXは多くの画像形式に対応し、それらをLaTeXが必要とする形式に自動的に変換してくれます。ダイアログ中では、縮尺や回転方向等を設定することが出来ます。ここでは、列幅50%にしてみましょう(文書は2列以上に設定されることもあるので、本文幅ではなく列幅です)。
すると、挿入した画像がLyX中に表示されます。 
画像は、それ一つで一つの段落となります。画像を中心揃えで表示したいので、ツールバーボタン(メニューでは 編集→段落設定)を押して中心揃えにします。 
これでフロートが完成し、目指した形ができあがりました。
LaTeXの長所は、画像を美しく見える位置に配置してくれる(フロート=漂ってくれる)ところにあり、ここではフロートが節の前に置かれています。さはさりながら、読者がそれを正しく見つけられるように、フロートを本文中から参照しなくてはいけません。そのためには、カーソルをキャプション中に移動し、ツールバーボタンを押します(メニューでは 挿入→ラベル)。するとラベルダイアログが表示されますが、LyXがすでにラベル名を提案してくれています。LyXは同じ名前が2度使われることがないようにしてくれるので、これをそのまま使いましょう。
キャプション中に「図:This-is-a」と書かれた灰色のボックスが現れます。印刷したバージョンには、ラベルは表示されません。
さて、図を参照したい文中箇所を見つけましょう。そこに「図を参照」などと書き込んで「図」の後にカーソルを置いてください。ツールバーを押します(メニューでは 挿入→相互参照)。すると、相互参照ダイアログが表示されます。
該当するラベル名を選択して、OKをクリックしてください。新しく現れた灰色のボックスは、生成された参照を表しています。あなたは、LyXにこれが図1であると教えてやる必要はなく、LyXが代わりに番号を管理してくれます。
今度は表を挿入してみましょう。ツールバーボタンを押してください(メニューでは 挿入→フロート→表)。キャプションに何かを書きます。カーソルをキャプションの下に置き(一般的なルールではキャプションは表の上に置きますが、図の場合には下に置きます)、ツールボタンを押して(メニューでは 挿入→表)、そこで行と列の数を選択します。ここでは 3 × 2 表を選択しました。
この表の段落を中央揃えにし、そのセルに文を入力します。カーソルが表中にある時、表ツールバーが自動的に現れることに留意してください。このツールバーを使えば簡単に表を変更することができます。
すべてのセルの周りに罫線を引いた表は、読者フレンドリーとは云えません。これを変えるには、表中で右クリックをして「設定」を選択します。すると表設定ダイアログが現れるので、「罫線」を選んで「フォーマル様式」を選択します。 
このいわゆるフォーマル様式、別名ブックタブ様式は、横罫線のみを使い、セル間に若干の空白を設けます。
表キャプションにラベルを加えます。今度は、ラベルを右クリックして表を参照しましょう。「参照としてコピー」を選択すると、貼り付けによって参照を挿入できるようになります(ショートカットCtrl+v)。しかし、PDFではキャプションと表の間に十分な余白が出来ません。これを修正したければ、標準文書クラスよりも高機能な文書クラスの出番です。文書→設定メニューを選択するとダイアログが現れます。
このダイアログの中で、たとえば「KOMA-Script Article」という文書クラスを選択します(KOMA-Script系のクラスはカスタマイズが容易だからです)。余白を追加するには、クラスオプションの詳細設定に「captions=tableheading」と書き込みます。
これで、望んだとおりの表が出来ました。

<< 文章をもう少し追加 | LyXグラフィカルツアー | 数式 >>